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91 宮崎・竹の会の建築

──地域性を通しての建築の根源的な美、そして、その社会的な役割に目覚めること。また、単なる経済行為としてではなく、常に質の高い感動的な建築空間を探求すること。そのための情熱を維持する自発的な交流の場とする。

宮崎の建築家を中心とする勉強会「竹の会」があり、上記は「竹の会とは」と題された会の綱領的な文章である。代表世話人を建築家の岩切平氏がつとめ、現在、県内の建築家や施工者、造園家など20名ほどが名を連ね、月に1回の例会を開催し多彩な講師を招いてのレクチャ−や、会員相互の作品の発表や見学会などを行ない、各自の建築に対する意識を高めている。
今回、宮崎県の建築というテ−マでこのア−カイブスへ収録するにあたって、みやざきという辺境の地で地域性を表現しながら建築をつくり続けている竹の会の会員の建築を紹介することが、宮崎県の建築というテ−マにもっとも則していると考えるので、彼ら及び彼女らの作品を通して、宮崎県の建築の一端を報告したいと思う。
また、もうひとつの竹の会の重要な活動に「建築図書館」の運営があり、これは、会の創設10周年を記念して、会員及びゲストからの寄贈本をもとに開設した建築書を専門とする図書館である。以下に設立趣意書から抜粋して紹介する。

──会の活動を形として残し宮崎の建築文化の向上に寄与するべく、建築図書館を設立することにしました。建築図書館とは建築に関する専門書や雑誌などを集めた建築専門の図書館です。宮崎市内にも県立及び市立の図書館がありますが、建築に関する書籍はわずかしかありません。そこでカーシェアリングやワークシェアリングなど所有から共有の時代の中で、会員及びこれまでに竹の会に来ていただいたゲストに呼びかけて、書棚に眠っている建築関係の本を寄贈してもらい、一般市民をはじめ建築を志す学生など、広く建築文化に関して理解をしていただき、宮崎の建築文化の向上、そして宮崎のまちづくりに寄与したいと考えています。宮崎には建築系の大学がない為、建築文化が育たないと言われていますが、これは私たちも含め建築にたずさわる人間の怠慢であり、宮崎で建築に携わる人間が率先して建築文化を育む活動をしなければならないと考えます。

図書館開設当初は、宮崎市の中心街である橘通りに面する古いビルに置かれていたが、今年の2月に、市内有数の観光地である青島の青島観光ホテルロビ−の一角に移転した。



[撮影者:ヒラカワヤスミ(建築家)]

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