PHOTO ARCHIVES

52 韓国

韓国──「非・武装地(仮)」
2004年の12月中ごろお隣の国、韓国にいった。3泊4日でソウル市立美術館に日本人アーティストの展示補佐をする為である。基本的に明るいあいだは美術館の中なので写真を撮る時間も建築を見る時間も無かった。しかし時間の合間を縫ってLeeum(サムスン美術館)とDMZ(非武装地帯)にだけは訪れる事ができた。
Leeumとは韓国の企業、サムスンが建設した2004年10月にオープンしたばかりの完全予約制・プライヴェート美術館だ。3つの建築が重なりあうよう設計された美術館はマリオ・ボッタ、レム・コールハ-ス、ジャン・ヌーヴェルによるもので、韓国の伝統美術から現代美術までを扱う多様な顔を持つ美術館である。ボッタ棟は展示空間と各階を結ぶスロープのコントラストが気持ちよかった。
DMZとは韓国と北朝鮮との軍事分界線から南北に2kmずつの非武装地帯の事だ。両国が休戦協定を結んでから50年以上も人が入っていない場所になる。自由と平和の重要性を感じて欲しいと外国人観光客をその地に連れていくツアーを行なっている。そこで私を待っていたのはハンバーガーの臭いと遊園地。そして2km離れた街を見る為の展望台。脅威と言われている国を3分間500ウォンの双眼鏡を覗きながら、大切なはずの歴史が奇形を有し、観光地になっていたのを目の当りにした。
しかしいまだ見れていない場所は溢れる程あるだろう。



[撮影者:原田祐馬(建築家/アーキベンタ)]

→ 「公開の原則と著作権について」

pic  サムスン美術館 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9]

pic  DMZ(非武装地帯)[1] [2] [3] [4] [5][6]


このエントリーをはてなブックマークに追加

前の記事:53 アンドレア・パラーディオ
次の記事:51 青島
Photo Archives|五十嵐太郎

INFORMATIONRSS

東京プロジェクトスタディ(千代田区ほか・募集 -7/21)

"東京で何かを「つくる」としたら"という投げかけのもと、3組のナビゲーターそれぞれが、チームをつく...

トークイベント・写真展「TOKYO ARCHITECTURE」(千代田区・8/2-4)

高度成長、国際競技大会、日本万国博覧会を経て2020年。私たちは何を更新してきたのでしょうか。その...

レクチャー&ディスカッション「《静かなレトリック》と『建築におけるフィクションについての12章』」立石遼太郎(台東区・7/13)

10+1 website 2018年4月号の論考「建築の修辞学──装飾としてのレトリック」の著者、...

日仏対談シリーズ「ル・ラボ」vol.28「デザインと自己」(新宿区・8/30)

アンスティチュ・フランセ東京が2015年春より開始した対談シリーズ「ル・ラボ」は、日本とフランスの...

「神社」建築の始まりと多様性(愛知県・7/20)

「遺構として残る神社建築はせいぜい平安時代であるから、いわゆる「神社建築史」の最初の記述に疑問を抱く...

新南蛮文化シリーズ講演会「建築家・内藤廣が見たスペインの激動の時代」(千代田区・7/8)

マドリードの建築家フェルナンド・イゲーラスのアトリエで70年代中頃に勤務していた著名な建築家内藤廣...

展覧会「ブルーインフラがつくる都市 -東京港湾倉庫論-」(港区・7/5-27)

Logistics Architecture(ロジスティクス・アーキテクチャ)研究会は、展覧会「ブ...

建築家フォーラム第180回「建築という物語による都市の編纂(キュレーション)」(墨田区・7/16)

7月の建築家フォーラムの講演者は、多方面に天才的能力を持つ建築家・入江経一さんです。 近年、日本の...

早稲田まちづくりシンポジウム 2019 アーバニズムの現在と未来(新宿区・7/21)

アーバンデザインの手法として住民参加型の「まちづくり」が日本各地で行われるようになり、多くの経験が...

建築レクチュアシリーズ217 長谷川豪、田根剛(大阪・6/14, 7/19)

大阪を拠点に活動を行う2人の建築家、芦澤竜一氏と平沼孝啓氏が1組のゲスト建築家をお呼びして、年に7...

「宮本隆司 いまだ見えざるところ」(目黒区・5/14-7/15)

東京都写真美術館では、現在も国内外の美術展などで発表を続ける宮本隆司の個展を開催します。宮本隆司は...
建築インフォメーション
Twitter Feed
ページTOPヘ戻る