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144 ベトナム南部

144 ベトナム南部

ホーチミンで設計活動を始めてずいぶん経つが、ようやくこの常夏の厳しい気候にも慣れてきたところだ。2012年現在のベトナムは、ユーロ危機のあおりを受けた国内経済は落ち着きを見せているものの、日本や中国をはじめとする諸外国からの投資はいまだ活発で、まさに発展途上の様相を呈している。都市中心部では高層ビル群が増えており再開発計画も盛んだが、未整備のエリアも多いため路上でのアクティヴィティと現代的な建物が共存する東南アジアらしい街並みを見ることができる。また、ホーチミン近郊ではベトナムならではの豊かなメコンデルタやビーチエリアといった多くの自然に触れられる。

ベトナムはその複雑な国家の生い立ちから時代や地域ごとにさまざまな建築形式が生まれ、見所も多い。中部では15世紀まで続いたチャンパ王国の遺跡群や、ベトナム最後の王朝である阮(グエン)朝の都であったフエ、交易都市として栄えたホイアンといった古都市が見られる。ホーチミンとハノイの南北2大都市では、19世紀のフランス統治時代に建てられたコロニアルスタイル建築や、南北分裂後に建てられた近代建築、そして2000年以降の現代建築といったさまざまな建築を訪れることができる。

今回はベトナムで設計活動を行なう日本人アーキテクト6人でホーチミン、ハノイを中心にベトナム建築の調査を行なった。雑誌『SD』(1996年3月号)の「ベトナム建築大博覧」のほか、現地の建築家やさまざまな資料をもとに多くの建築を訪れ、ベトナムの優れた近代建築を再発見することができた。また、2000年以降に建てられた、これから増えていくであろう若い建築家による現代建築も見逃せない。



[撮影者:佐貫大輔+西澤俊理(S+Na.)、岩元真明+西島光輔+大西邦子(VTN)]

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