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130 3.11以降の宮城

130 3.11以降の宮城

2011年3月11日、仙台市内で東日本大震災を受けた。震災直後は学校や公園、道路、駐車場などの空き地は建物から出てきた人々であふれかえっていた。まわりを見渡すと亀裂が入り外壁が剥がれ落ちている建物はあるものの、倒壊した建物はほとんどなく、揺れのわりには被害が小さいように思えた。しかし、帰路の途中で目にしたのは、家に帰る車の大渋滞、マンホールから吹き出る大量の水、灯らない信号機、コンビニやスーパーには食料や懐中電灯を求めて長蛇の列。その夜、無情にも仙台では満天の星空が広がっていた。

一人暮らしをしている私にとっては携帯電話で見るワンセグやTwitterだけが唯一の情報源であった。時間が経つにつれて被害状況の大きさ、全貌が明らかになっていった。津波や原発、液状化など。しかし、住んでいた仙台市街地の情報はほとんどなかった。自分の目で確かめるほかなかった。
震災の晩から、市街地では学校の体育館や教室で身を寄せながら眠りについたり、ひとつのストーブを十数人で囲み暖を取っていたりしていた。黒板には多くの人の伝言が書かれていた。街中ではコンビニやスーパーに食料などを求める人々が被災当初より長い列を成していた。道路には大きな亀裂や陥没、ガソリンを買うためにできた車の列、戻らない信号機。これらによって渋滞がしばらくのあいだ続いた。そして、ほどなくして日々街の活気が戻っていった。大型チェーン店ではなく地域に根ざした店舗が真っ先に店を開いた。至るところで牛タンや豚汁などの炊き出しが行なわれていた。建物には応急危険度判定の緑、黄色、赤の紙が貼られていた。市街地の回復のスピードは加速していった。

震災から1カ月が経ち、津波の被害を受けた名取市閖上と石巻市沿岸部を訪れた。海岸線から5kmあたりの地域に入ると、異様な臭いが猛烈に鼻をつく。潮の良い香りとはほど遠いヘドロの臭いがした。そして仙台東部道路を越えると景色が一変する。道路以外は瓦礫に埋もれ、農業用地には海水が張り、木々は枯れ、船は海岸から3km近く離れた場所に打ち上げられていた。海などの砂が陸へ流入し、瓦礫を運ぶトラックが行き交うためにつねに一帯がほこりっぽい。自衛隊は捜索活動を続けていてまだまだ復興へはほど遠いように思えた。

徐々にではあるが復興への道をたどっている。しかし、地域差が激しい。また、復興が進むにつれ新たな問題が発生し、現場で求められるものは日々変化している。被災地以外ではすでに日常が戻り、どんどん地震のことが忘れられつつあるように思える。しかし復興までには5年10年という長いスパンでの取り組みが求められる。これからもいろんな面からの援助が必要とされている。



[撮影者:恋水康俊(東北大学工学部建築・社会環境工学科)]

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