201812

ケア領域の拡張

「10+1 website」初の「ケア」の特集です。日本の人口は2004年にピークを迎え、明治維新以来の急増から、一挙に反転・降下しています。また、高齢化率も急激に上昇する社会の転換期にあるなかで、本特集では広義に「ケア」をとらえ、空間のあり方を通して、その領域をひろげていくことを企図しています。
20世紀型の医療では、施す人/施される人という主従関係が明確であり、多くの施設(建築)もその機能に対応してつくられてきました。しかし現代のケアには、介護の範疇を超え、死や老い、病いをどのように考え、付き合うのかといった問題や、人間関係、地域の問題が複合的に関わっています。今日では、政策や学術、実地の視点から、ケアに関するさまざまな議論や実践が行なわれていますが、ここでは特に、建築などの空間や場所と連関した領域や、芸術やイメージの領域からケアを考えます。
[画像=© Naoko Tamura, courtesy of Taka Ishii Gallery]

ケアを暮らしの動線のなかへ、ロッジア空間を街のなかへ

金野千恵(建築家)+矢田明子(Community Nurse Company代表)

身体をリノベーションする
──ケア空間としての障害建築

大崎晴地(美術家)

幽い光、あいだの感触

田村尚子(写真家)


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