建築系ラジオ r4 現代建築を語る・聞く・読む

第13回TEPCO快適住宅コンテスト提案部門

TEPCOインターカレッジデザイン選手権公開審査会 4

公開討議 後編

青木淳+西沢立衛+永山祐子+草山丈太+五十嵐太郎ほか

2009年12月20日 建築会館ホール MP3 15.4MB 22'24''

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五十嵐──3票ずつ投票したところ、1番に4票、2番に3票、6番に3票、9番に3票とまとまってきました。まず各審査員からなぜ、これを選んだかコメントを頂きたいと思います。......
草山──私は1番に投票しました。フリーハンドで表現されていて、非常に魅力的です。......
永山──私は1番、6番、9番を選んだのですけれども、いずれもジェンダーという言葉から私が思う印象に近いものでした。...
青木──僕は2番、6番、9番ですけれど、最も切実な感じがありました。自分が本当に感じていることからやっているのだとわかることがすごく良いと思いました。......
西沢──僕が選んだのは1番、2番、6番です。僕の印象ではジェンダーから開放されている人たちが作品をつくっているというか、男とか女を超えた中性的な表現を感じました。......

出演者プロフィール

審査員
青木淳(建築家)
西沢立衛(横浜国立大学大学院(Y-GSA)准教授/建築家)
永山祐子(建築家)
草山丈太(東京電力(株)営業部デザインセンター所長)

ナビゲーター
五十嵐太郎(東北大学大学院教授)

発表者
高橋卓+木下康理(東京理科大学院)+伊藤孝仁(東京理科大学)
阿部妙子(武蔵野美術大学大学院)
川嶋智+井上佳祐(東京電機大学大学院)
味園将矢(鹿児島大学大学院)
吉澤健一(芝浦工業大学大学院)
蔵本恭之(広島工業大学大学院)+山根裕紀+佐々木秀幸(広島工業大学)
櫻井雄大(東京大学大学院)
金子知弘(芝浦工業大学)
馬場隆行+岡慶一郎(京都工芸繊維大学大学院)
福田大輔+山根祥嗣(工学院大学大学院)+岩本真菜+丸山裕貴(工学院大学)

第13回TEPCO快適住宅コンテスト提案部門

TEPCOインターカレッジデザイン選手権公開審査会 3

公開討議 前編

青木淳+西沢立衛+永山祐子+草山丈太+五十嵐太郎ほか

2009年12月20日 建築会館ホール MP3 34.5MB 50'13''

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五十嵐──後半の審議を始めたいと思います。予備審査では、票がばらけたのが印象的です。「ジェンダーを考える家」というテーマは難しいかなと思いつつも基本的な話でもあるのでこのような課題にしました。最初に、一次選考を参加した10組に、この課題が難しかったかという質問をしたいと思います。......

出演者プロフィール

審査員
青木淳(建築家)
西沢立衛(横浜国立大学大学院(Y-GSA)准教授/建築家)
永山祐子(建築家)
草山丈太(東京電力(株)営業部デザインセンター所長)

ナビゲーター
五十嵐太郎(東北大学大学院教授)

発表者
高橋卓+木下康理(東京理科大学院)+伊藤孝仁(東京理科大学)
阿部妙子(武蔵野美術大学大学院)
川嶋智+井上佳祐(東京電機大学大学院)
味園将矢(鹿児島大学大学院)
吉澤健一(芝浦工業大学大学院)
蔵本恭之(広島工業大学大学院)+山根裕紀+佐々木秀幸(広島工業大学)
櫻井雄大(東京大学大学院)
金子知弘(芝浦工業大学)
馬場隆行+岡慶一郎(京都工芸繊維大学大学院)
福田大輔+山根祥嗣(工学院大学大学院)+岩本真菜+丸山裕貴(工学院大学)

坂牛卓インタヴュー

建築の規則を超えて

坂牛卓+松田達+土屋健太(信州大学)

2010年1月22日 長野市内某所 MP3 12.1MB 26'31''

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松田──今日は、坂牛先生の考えている建築のハードコアについてお聞きしたいと思います。まずは、デビット・スチュアート先生のもとでどのようなことをされていたのか、理論的なものへの関心は東工大に在学していた頃からあったのかなど教えていただけますか。
坂牛──デビット・スチュアートは僕の学部4年生の時の卒業論文指導教官で、彼はもともとイギリスのロンドン大学コートルード研究所で、コルビュジエ論をやっていました。ニコラス・ペヴスナーやレイナー・バンハムの系列にいる先生でした。僕は4年の時に、コルビュジエ論をやりまして、その後、大学院に行って篠原研究室に入ったのです。篠原先生はとてもイクスクルーシブな、自律的な建築を作る人です。つまり、外部環境がどうかということは問題でないし、施主がどうかということも問題ではない。美しいものは美しい、というような建築を作る人です。僕は、全く逆の考えを持っている場所にも行ってみたいと思って、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校に行きました。......

出演者プロフィール

坂牛卓
1959年東京生まれ。信州大学工学部建築学科教授。1983年に東京工業大学工学部建築学科を卒業後、1985年にUCLA大学院建築学科修了。1986年に東京工業大学大学院修士課程修了。 日建設計勤務を経て、1999年よりO.F.D.A associates共同主宰。主な作品に《リーテム東京工場》《角窓の家》ほか。

第13回TEPCO快適住宅コンテスト提案部門

TEPCOインターカレッジデザイン選手権公開審査会 2

プレゼンテーション後編

青木淳+西沢立衛+永山祐子+草山丈太+五十嵐太郎ほか

2009年12月20日 建築会館ホール MP3 39.4MB 57'23''

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西沢──......感想になってしまうのですが、ジェンダーということを必要としていない提案のような印象を受けました。......逆に言えば、男と女を捨てて、まったく別のプログラムを与えたほうがより面白くなるようなことを考えているのではないかと思いましたね。
蔵本(広島工業大学大学院)──不透明な壁を与えることによって、男と女だけでなく、ものや現象までもフラットに見えたほうが良いのではないかと考えて、このような案にしました。
西沢──男と女、一人ひとりではなく、もう少し群として考えることがこの案では必要ではないですか。ほかの人はプライベートな提案をしていますが、この案はもう少し公共空間的な感じがあるので、群ということが関係すると面白いことが考えられるのかなと思います。......

出演者プロフィール

審査員
青木淳(建築家)
西沢立衛(横浜国立大学大学院(Y-GSA)准教授/建築家)
永山祐子(建築家)
草山丈太(東京電力(株)営業部デザインセンター所長)

ナビゲーター
五十嵐太郎(東北大学大学院教授)

発表者
蔵本恭之(広島工業大学大学院)+山根裕紀+佐々木秀幸(広島工業大学)
櫻井雄大(東京大学大学院)
金子知弘(芝浦工業大学)
馬場隆行+岡慶一郎(京都工芸繊維大学大学院)
福田大輔+山根祥嗣(工学院大学大学院)+岩本真菜+丸山裕貴(工学院大学)

第13回TEPCO快適住宅コンテスト提案部門

TEPCOインターカレッジデザイン選手権公開審査会 1

プレゼンテーション前編

青木淳+西沢立衛+永山祐子+草山丈太+五十嵐太郎ほか

2009年12月20日 建築会館ホール MP3 45.8MB 66'39''

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五十嵐──最初に今回のテーマ「ジェンダーを考える家」について説明します。僕がTEPCOのコンペに関わるのは3回目なのですが、これまで「非家族と暮らす住宅」「イエガタ」というテーマを考え、今年はもう一度社会的なテーマをとして男女の関係性をテーマに挙げました。住宅コンペは世の中に沢山ありますが、調べてみますと過去にありそうでなかったテーマです。1990年代くらいから建築の議論のなかでもジェンダーをテーマにしたものが非常に目立ってきて、僕も関心を持っていました。ところが、当時からジェンダーは建築を解読する時にはひとつの手がかりになるのですが、どうつくるかという時には難しいのです。......

出演者プロフィール

審査員
青木淳(建築家)
西沢立衛(横浜国立大学大学院(Y-GSA)准教授/建築家)
永山祐子(建築家)
草山丈太(東京電力(株)営業部デザインセンター所長)

ナビゲーター
五十嵐太郎(東北大学大学院教授)

発表者
高橋卓+木下康理(東京理科大学院)+伊藤孝仁(東京理科大学)
阿部妙子(武蔵野美術大学大学院)
川嶋智+井上佳祐(東京電機大学大学院)
味園将矢(鹿児島大学大学院)
吉澤健一(芝浦工業大学大学院)

セカンドライフ合同ワークショップ「起想転街」

仮想空間と仮想体験

渡邉英徳+中田千彦+山本恵久+松田達

2009年11月20日 首都大学東京渡邉研究室 MP3 14.6MB 31'58''

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渡邉──今回のワークショップは「起想転街」というタイトルにしました。作品というと自分で素材を収集し、それを自分のストーリーそって組み立てる、という作り方をしている芸術系の教育機関が多いと思います。インターネットを通して作品作りをするときに、その関係を倒置できるのではないかと考えました。素材もストーリーも人任せにし、その上で空間作品をつくるという仮題を宮城大学、首都大学、デジタルハリウッド共同で取り組みました。......

出演者プロフィール

渡邉英徳
1974年大分県生まれ。1996年東京理科大学理工学部建築学科卒業。1998年同大学院修了。1998年-2000年アディソフトウェア/株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント。2008年より首都大学東京システムデザイン学部准教授。株式会社フォトンスーパーバイザー兼取締役。

中田千彦
1965年東京都生まれ。1990年東京芸術大学美術学部建築科卒業。1993年コロンビア大学建築・都市・歴史保存大学院建築修士課程修了。1997-2003年京都造形芸術大学環境デザイン学科助教授。2003-2006年『新建築』『a+u』副編集長。2006年よりrengo DMS に参画、宮城大学事業構想学部准教授。

山本恵久
1961年生まれ。1986年横浜国立大学大学院工学研究科(建築学専攻)修了、日経BP社(当時・日経マグロウヒル社)入社。『日経CG』『日経エコロジー』ほ か副編集長、『日経アーキテクチュア』編集長を経て、 2008年より建設局 (『日経アーキテクチュア』)プロデューサー。

『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』をめぐって 4

現代編 第二部「都市の変容」

松田達+五十嵐太郎ほか

2010年1月18日 南洋堂書店 N+ギャラリー MP3 12.9MB 28'04''

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松田──このパートは、一番分量が少ないのですが、特徴的なのは、すべて五十嵐さんが旅行したときの話しではじまっているんです。世界各国、いろんな場所の話があります。この本の帯に明快なひとことが書かれていますが、まさにこのパートは、「建築を通じて『世界』を測定する試み」なのだなと思いました。......さらに「公共空間」「文化戦略」「予防監視」「都市名所」の4つの章にわかれていますが、これらを通じて、現代都市を読み解く試みがなされているのだなと受け取りました。



『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』
著者:五十嵐太郎
発行:彩流社
発行日:2010年1月20日
サイズ:288頁
価格:2,310円(税込)

仙台建築都市学生会議 vs 建築系ラジオ

卒業設計日本一決定戦の裏側

中田千彦+井上湖奈美+遠藤貴弘+伊藤寿幸+熊坂友輝+南泰裕+松田達

2010年1月12日 宮城大学 MP3 17.1MB 37'26''

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松田──仙台建築都市学生会議のこれからの概要や学生日本一決定戦の運営について聞いてみたいと思います。
遠藤──仙台建築都市学生会議は、東北の仙台を中心とした5つの大学の学生が毎週仙台メディアテークで集まっています。この会議の発足は、2001年に仙台メディアテークが開館し、この建築を使って何かしようというのがきっかけです。
伊藤──運営は10月から本格的にスタートし、ポスターデザインやパンフレット、今年度の新しい企画や審査委員長、審査員の先生方を決めていきます。......

出演者プロフィール

中田千彦
1965年東京都生まれ。1990年東京芸術大学美術学部建築科卒業。1993年コロンビア大学建築・都市・歴史保存大学院建築修士課程修了。1997-2003年京都造形芸術大学環境デザイン学科助教授。2003-2006年『新建築』『a+u』副編集長。2006年よりrengo DMS に参画、宮城大学事業構想学部准教授。

仙台建築都市学生会議メンバー
遠藤貴弘(宮城大学3年、仙台建築都市学生会議2009年度代表)
伊藤寿幸(東北工業大学3年、せんだいデザインリーグ2010実行委員長)
熊坂友輝(宮城大学1年)
井上湖奈美(宮城大学4年、せんだいデザインリーグ2009実行委員長)

『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』をめぐって 3

現代編 第一部「都市の記憶」

天内大樹+五十嵐太郎ほか

2010年1月18日 南洋堂書店 N+ギャラリー MP3 8.2MB 17'59''

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天内──ここでは広場というのが大きなテーマとしてあります。政治の側から国会と最高裁判所、経済の側から日本銀行があげられていますが、どちらも広場ないことに注目されています。どうやら日本の権力的な建物は、まわりに広場があると都合が悪いらしい。例えば、赤の広場や、シャンゼリゼ、プラハのバーツラフ広場など、海外では街路を広げただけの場所があって、そこに人が集まって集会することがけっこうあるのですが、日本ではまずできません。......五十嵐さんに質問なのですが、広場に人が集まって集会する、あるいはお祭りでもいいのですが、東京において、広場がそういった役割をはたす可能性はどのくらいあると思いますか。



『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』
著者:五十嵐太郎
発行:彩流社
発行日:2010年1月20日
サイズ:288頁
価格:2,310円(税込)

小川晋一インタヴュー

音楽とともにある建築

小川晋一+加藤耕一+土井一秀+松田達

2009年7月26日 広島市内某所 MP3 12MB 26'10''

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小川──アメリカには大学時代の交換留学制度で行くことになって、ワシントン州立大学という西海岸の大学に1年通いました。それが終わって、2カ月かけて地球を反対に回って日本に帰ったのですが、そのときに寄ったニューヨークが人生を変えることになりました。そして、もう一度ニューヨークに来るしかないと思い、家に帰ってから5年間、机の前にマンハッタンの景色を貼って念じ続けチャンスを狙ってました。そして、文化庁の派遣芸術家在外研修員の募集を発見して、再びニューヨークへ行くことになりました。......

出演者プロフィール

小川晋一
1955年山口県生まれ。1978年日本大学芸術学部卒業。1977ワシントン州立大学建築学科交換留学。1984年文化庁派遣芸術家在外研修員(在ニューヨーク)。1984年ポール・ルドルフ事務所(ニューヨーク)。1985年アルキテクトニカ(ニューヨーク)。1986年小川晋一都市建築設計事務所設立。現在、近畿大学工学部建築学科教授、英国エジンバラ芸術大学建築学科客員教授。

加藤耕一
1973年東京生まれ。1995年東京大学工学部建築学科卒業。2001年同、博士課程修了。2004-2006年日本学術振興会海外特別研究員として、パリ第4大学(Paris-Sorbonne) 客員研究員。2006-2008年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻大学院研究員。2009年より近畿大学工学部建築学科講師。

土井一秀
1972年広島生まれ。1997年広島大学大学院工学研究科環境工学専攻修了。2001年まで小川晋一都市建築設計事務所勤務。2001年Reiach and Hall Architects(英国)、2002年Diener & Diener Architekten(スイス)、2002-2003文化庁芸術家在外研修員としてforeign office architects(英国)。2004年より土井一秀建築設計事務所主宰。近畿大学工学部非常勤講師。
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建築についてのさまざまな話題を音声番組として全国配信する「建築系ラジオ/ r4」。音声が持つ可能性とネットのアーカイブ性を組み合わせた、新しい建築メディアの試みです。「r4」は、パイロット版を経て、4人のコアメンバー が4つの"r"をキーワードとしてあげることから名付けられました。建築家への インタヴューの他、学生を交えた連載番組や、公開討議など、多彩な構成 で、建築について語ります。

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