建築の規則を超えて
坂牛卓+松田達+土屋健太(信州大学)
2010年1月22日 長野市内某所 MP3 12.1MB 26'31''
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松田──今日は、坂牛先生の考えている建築のハードコアについてお聞きしたいと思います。まずは、デビット・スチュアート先生のもとでどのようなことをされていたのか、理論的なものへの関心は東工大に在学していた頃からあったのかなど教えていただけますか。
坂牛──デビット・スチュアートは僕の学部4年生の時の卒業論文指導教官で、彼はもともとイギリスのロンドン大学コートルード研究所で、コルビュジエ論をやっていました。ニコラス・ペヴスナーやレイナー・バンハムの系列にいる先生でした。僕は4年の時に、コルビュジエ論をやりまして、その後、大学院に行って篠原研究室に入ったのです。篠原先生はとてもイクスクルーシブな、自律的な建築を作る人です。つまり、外部環境がどうかということは問題でないし、施主がどうかということも問題ではない。美しいものは美しい、というような建築を作る人です。僕は、全く逆の考えを持っている場所にも行ってみたいと思って、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校に行きました。......
出演者プロフィール
坂牛卓
1959年東京生まれ。信州大学工学部建築学科教授。1983年に東京工業大学工学部建築学科を卒業後、1985年にUCLA大学院建築学科修了。1986年に東京工業大学大学院修士課程修了。
日建設計勤務を経て、1999年よりO.F.D.A associates共同主宰。主な作品に《リーテム東京工場》《角窓の家》ほか。