Deep Structure
セシル・バルモンド+野村しのぶ(東京オペラシティアートギャラリー)+松田達
2009年10月18日 東京オペラシティアートギャラリー MP3 12.1MB 17'39''
PLAY
松田──音楽に構造は必要だと思われるでしょうか。
バルモンド──そうですね。すべてものは、意味を与えるために構造が必要だと思います。構造は繰り返しがあってつまらないものだけれど、構造自体はアダプティヴ(適応可能)なものです。変化できる構造は、変化できない構造よりも、豊かな意味を与えることができます。構造がなければ(ここでは建築の構造という意味ではないですが)、あるものとあるものをつなげることができません。それについて話すことができないために、意味を与えることができない。言語は(名詞として、動詞として、目的語として)、会話に構造を与えることができます。もし構造がなければ単語は孤立して浮いてしまうでしょう。即興演奏をするような偉大な人たちは、深い深い構造を持っているのです......
松田──音楽では誰が一番好きですか。
バルモンド──ジャズだとコルトレーンですね。でも同時にガムラン音楽やナイジェリアのドラムも好きです。......
※このインタヴューはすべて英語です。
出演者プロフィール
セシル・バルモンド(Cecil Balmond)
1943年生まれ。建築構造家。スリランカ出身。英国サウサンプトン大学卒業後、1966年、オーブ・アラップに入社。レム・クールハースやダニエル・リベスキンドら著名な建築家の作品の構造設計を担当。現在、ペンシルバニア大学教授。主な構造設計作品に《カーサ・ダ・ムジカ》(レム・コールハース、2003)、《CCTV新社屋》(レム・コールハース、2008)など。