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松田──先日、清澄白河のhiromiyoshii galleryにおける展覧会を拝見しました。...中村さんの模型や作品を拝見して思うのは、建築とインテリアの境界の見分けがつかないということです。...特にかたちは他の建築家とは違った作り方をなさっているのではないかと思います。中村さんのかたちへの考え方や、どのように建築やインテリアを考えられているか、伺いたいと思います。
中村──そのかたちがどのような効果を生むのかということに興味があります。グリッドを使ったり、波を連続させていったり、それによって何が生まれるのかということをずっとやってきました。..hiromiyoshii galleryの作品は最初、椅子でした。それがテーブルになり、空間になって、建物になる。作り方は全て同じなのですけれど、外形や大きさが変わった時に、どのような効果を生むのか。それを試した模型です。...
※会話中に出てくる「小山登美夫ギャラリー」は「hiromiyoshii gallery」のこと
です。ここに訂正させていただきます。
出演者プロフィール
中村竜治
1972年長野県生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了後、青木淳建築計画事務所を経て、2004年中村竜治建築設計事務所設立。主な仕事に、shortcut/JIN's GLOBAL STANDARD 流山、insect cage/DEROLL Commissions Series 1: box、catenarhythm/「散歩-ミナペルホネンのリボンプロジェクト展」空間構成、atmosphere/オペラ「ル・グラン・マカーブル」舞台美術、blossom/private dining of les halles de saison sageなど。主な受賞に、グッドデザイン賞、JCDデザインアワード大賞、THE GREAT INDOORS AWARD(オランダ)など。
http://www.ryujinakamura.com/
天内大樹
1980年東京生まれ。2008年東京大学大学院(美学芸術学)博士課程単位取得満期退学。現在日本学術振興会特別研究員(PD、大阪大学)、國學院大学兼任講師。共訳書にエイドリアン・フォーティー『言葉と建築──語彙体系としてのモダニズム』(鹿島出版会2006)、共著書に柳沢田実編『ディスポジション:配置としての世界』(現代企画室2008)。分離派建築会についての論文を準備中。
櫻間裕子
1982年生まれ。大阪大学大学院文学研究科(美学・芸術学)博士後期課程在籍。2007-08パリ・ラヴィレット建築大学へ留学。現在、20世紀後半のイタリア建築・デザイン論を中心に論文執筆中。