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松田──トイレの計画が僕は個人的に面白いと思いました。なぜかというと、公共建築の特殊なあり方ではないかと思ったからです。一般の方が使うような公共建築は、図書館や美術館など、大きな建物を有名建築家が建てるという方法があります。対して、トイレの計画は住宅よりも小さいプロジェクトなのだけれど、都市のなかに点在され、点在されたものの全体像が頭のなかで描かれた時に、大きなひとつの作品になる。これまで公共建築になかったパターンだなと思いました。......
小川──例えば街灯など、都市のなかのオブジェクトとして存在するものは現在、土木の領域が担当しているものなのですけれど、そこにも建築家が関われるのではないかと思っています。
出演者プロフィール
土井一秀
1972年広島生まれ。1997年広島大学大学院工学研究科環境工学専攻修了。2001年まで小川晋一都市建築設計事務所勤務。2001年Reiach and Hall Architects(英国)、2002年Diener & Diener Architekten(スイス)、2002-2003文化庁芸術家在外研修員としてforeign office architects(英国)。2004年より土井一秀建築設計事務所主宰。近畿大学工学部非常勤講師。
小川文象
1979年山口県生まれ。芝浦工業大学工学部建築学科、ロンドン大学大学院を経て、アトリエ ジャン・ヌーヴェル ロンドン事務所にて勤務。2008年よりFUTURE STUDIO主宰。広島を拠点に次の時代の建築の姿を模索する日々を送る。広島国際大学、穴吹デザイン専門学校非常勤講師。
受賞:広島市公園トイレ実施設計競技 最優秀賞、SDreview 2008 入選ほか。