テーマ討議 アルゴリズミック・デザインをめぐって1

アルゴリズミック・デザインとは何か?

松川昌平+田中浩也+藤村龍至+柄沢祐輔+松田達

2009年6月 6日 慶応大学湘南藤沢キャンパス(SFC) MP3 17.2MB 24'59''

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授業の様子
松川──この授業では設計プロセスに他者性を持ち込もうとしているのです。つまり、自然のように設計者がいなくても、建築が自律的に生成していくようなことが本当にあり得るのかということがテーマの極北にあります。その過程として、合理的な判断を持ち込むために設計者も介在している。一方で、コンペとアルゴリズムによって自律的に生成するようなシステムもある。それらのせめぎ合いだと思います。統合が必要だという意見もありますが、自分がやりたいことを 100%設計に導入しようとすると、自分の頭のなかで描いている以上のものはできないと僕は思う。そこで、他者性を設計プロセスに導入することによって、ノイズが発生し、自分が当初思い描いている以上の物ができるのではないかと考えているのです。
藤村──別の言い方をすると、アルゴリズムのパターンが生み出しているかたちのイメージはグリッドとキューブとサークルとボロノイ図。だいたいこれなのです。これをそろそろ超えないと、「多様性」の限界を乗りこえられない。......

*今回は、SFC松川昌平氏の授業「アルゴリズミックスペース」の中間講評会が終わった直後に、ゲストの藤村龍至氏、田中浩也氏、柄沢祐輔氏、松田達の五人でアルゴリズミックデザインについて議論を行ないました。

出演者プロフィール

松川昌平
1974年生まれ。建築家。000studio一級建築士事務所主宰。慶応義塾大学SFC、東京理科大学工学部非常勤講師。作品=《AlgorithmicSpace[Hair_Salon]》《AlgorithmicSpace[BeachHouse]》など。
http://www.000studio.com/

田中浩也
1975年生まれ。工学博士。専門は空間情報科学、空間認知科学、システム開発。京都大学総合人間学部卒。東京大学大学院工学研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学准教授。作品=《PhotoWalker》(共作、GIS学会賞ソフトウェア部門最優秀賞ほか多数受賞)《GeoWalker》など。

藤村龍至
1976年生まれ。建築家。東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。現在、藤村龍至建築設計事務所主宰。東京理科大学、首都大学東京、日本女子大学非常勤講師。PROJECT ROUNDABOUT共同主宰。作品=《BUILDING K》《UTSUWA》など。編著=『1995年以後──次世代建築家の語る現代の都市と建築』など。
http://www.ryujifujimura.jp/
http://www.round-about.org/

柄沢祐輔
1976年生まれ。建築家。慶応義塾大学大学院建築・都市デザインコース修了。文化庁派遣芸術家在外研修制度派遣員としてMVRDV(蘭)に在籍を経て、2006年柄沢祐輔建築設計事務所設立。情報論的,あるいはアルゴリズム的な思考を軸とした建築・都市空間を探求している。
http://yuusukekarasawa.com/
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