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金沢の街で展開されている市民参加型の展覧会「金沢アートプラットホーム2008」。
「まちや改修プロジェクト」をもって参加したアトリエ・ワンの貝島桃代さんに、その実践について話していただきました。
貝島──今回考えたのは、光をいろいろ考えようかなと思って。『陰翳礼讃』ありますよね。あの中でえがかれている事っていうのは、蛍光灯の光と、昔の家の
光は全く違うと。例えば、女の人もきれいに見えるし、羊羹もおいしそうに見えるし。漆の塗った物が暗闇の中で黒光りするのが美しい。......だけど、今はそれ
を蛍光灯の下で見ることになる。
ここでは、元々この家にあったものを、もう一回元の光の状態で見られるように戻す実験をやりたかった。
出演者プロフィール
貝島桃代
1969生まれ。日本女子大学家政学部住居学科卒。1992年 塚本由晴とアトリエ・ワン設立。2000年筑波大学大学講師、「アニ・ハウス」「川西町コテージB」「ミニ・ハウス」「ガエ・ハウス」「イズ・ハウス」「ハウス・アトリエワン」「花みどり文化センター」など多数。主な著作に『ペット・アーキテクチャー・ガイドブック』
『メイド・イン・トーキョー』『アトリエ・ワン・フロム・ポスト・バブル・シティ』他がある。
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観察する人
荒田──この本の文章を読んでいくと、乾さんの「人となり」がよくわかります。
乾さんの事務所にお伺いしたときに、塚本由晴さんの影響を受けているとおっしゃっていましたが、塚本さんと同じように、乾さんは観察することにすごくこだわってる人かなという気がします。
高橋──この本の中の「幼稚園のウサギ」のエピソードにみられるように、そこからていねいに話を展開して、建築まで持って行くストーリングはおもしろいですね。
関連項目
乾久美子建築設計事務所
http://www.inuiuni.com/