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82 熊本

今回紹介する熊本の建築は1870-2004年までに建てられた建築である。全体のキーワードとしては木造が挙げられる。

まずは、構造や構法に着目して選んだ現代建築を紹介する。2005年冬-2006年秋に撮影したもので8作品(桂英昭+設計計画石丸事務所《木魂館》-石井和紘《清和郷土料理館》)を紹介する。

次に、洋風木造建築を紹介する。6月下旬から7月上旬に撮影したもので、12作品(藤岡眞月《明導寺本堂》-太田治郎吉《孤風院》)を紹介する。今回、洋風木造建築のほうに焦点を置いて紹介しているのは、最後に紹介している《孤風院》と私との間に個人的なつながりがあるからだ。
《孤風院》とは、1908年熊本高等工業学校の図書閲覧室(講堂)として建てられた熊本を代表する洋風木造建築である。1976年老朽化による解体決定にともない、当時熊本大学助教授であった建築家・木島安史氏が買い取り、現在の地へ移築し、住居として1991年まで利用していた。移築後は住みながら作り続けられ 、木島氏が亡くなった現在は、木島家の別荘として利用のほか、「孤風院の会」によってメンテナンスを含めた建築教育活動の場として利用されている。
私は2005-2006年の「孤風院の会」の活動として行なわれた足湯製作を通して、《孤風院》や建築家・木島安史について学んだ。そのなかで1974年1-3月に木島氏が『熊本日日新聞』の夕刊で連載していた記事「家は生きていた──熊本の洋館・和館めぐり」の存在を知った。そこで、今回、木島氏のこの足跡を木造に絞って再現しようと試みた。

使用する写真は、前半の8作品については松尾昌治氏(熊本県立大学・助手)が撮影したものである。後半の12作品については小峯裕氏(熊本県立大学・助手)、松本沙織氏(九州東海大学・学部生)、田中智之氏(熊本大学・准教授)そして浜田が撮影したものである。



[撮影者:浜田由美(熊本県立大学大学院)]

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