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75 スイス・スタイルズ I
(H&deMとバーゼル近郊の建築[2]──Zaha HadidとVitra関連・前半)

前回に引き続きスイス・スタイルズ I −H&deMとバーゼル近郊の建築[2]では、ライン川交易の中心都市のひとつとしてドイツ、フランスに跨って発展したバーゼルとその周辺地域のなかから、Zaha Hadidの建築と、彼女の実作デビューとなった、《構内消防署》をはじめとするVitraの建築をみてゆく。 家具メーカーVitra社の存在は、この地域の現代建築を考えるうえで欠かすことができない。世界的企業とはいえ、一民間企業のながら、新鋭のデザイナーを起用した本業の家具の発表は勿論、歴史的名作椅子のスケールモデルの製作でも名を馳せ、バーゼルの国境地帯に点在する自社施設の建築群でも先進的な挑戦を行なっており、さながら建築博覧会会場かと錯覚させられる。現在では、マエストロと称される多くの「かつての若手建築家」のヨーロッパデビュー作、世界デビュー作の発表の舞台となっている。その個々の建築作品は決して大きなものではないが、もたらされた影響は多大なものであった。それぞれの作品は、年月を経て尚、その建築家の代表作として愛されているものが多いように、きわめて独創的ではあるが、生産現場とその付帯施設という機能的な面を満たし、その時代の再前衛の思想をも発信するスイス・スタイルズの一翼を担っていると言えるのではないか。Vitraの施設群は、一定の制限下ではあるが一般公開されている。

次回では、今回のH&deMとバ−ゼル近郊の建築の続編を、さらに引続き
スイス・スタイルズ II(Le Corbusierと仏語圏スイスの建築)
スイス・スタイルズ III(Mario Botta, Mrio Campiと伊語圏スイスの建築)
スイス・スタイルズ IV(Peter Zumthorと中西部スイスの建築)
スイス・スタイルズ V(オーストリアの建築)
を順次見てゆきたいと考えている。



[撮影者:杉丸淳(建築家)]

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