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161 四国

161 四国

ここで紹介する写真は2008年5月に撮影した四国、九州地方の建築を撮影したものである。前職時代、筆者が設計を担当していた大きなオフィスビルが2年越しで完成し、時間的余裕ができたことをきっかけに、これまであまり見ていなかった四国、九州の建築を一気に見てまわる旅行を計画した。レンタカーを借りて独りひたすら建築を見て周り、2週間で合計100物件以上の建築を見ることができた。そのなかには誰もが知っている有名建築もあれば、意外と知られていない小品や集落等も含まれている。本稿ではその多種多様な空間との出会いの一端を、誌面の都合上「四国」、「九州」と2回に分けて紹介する。九州出身の有名建築家として磯崎新、菊竹清訓の名を挙げることができるが、四国出身の建築家の代表格と言えばなんと言っても丹下建三であろう。丹下の代表作のひとつである《香川県庁舎》(1958)のみならず、丹下が幼少期を過ごした今治市には幾つかの作品が残っており、いまも実際に使われている。そのほかにも谷口吉生による《丸亀市猪熊弦一郎現代美術館》(1989)、《香川県立東山魁夷せとうち美術館》(2005)、安藤忠雄による《南岳山 光明寺》(2000)、《坂の上の雲ミュージアム》(2006)等、現代の巨匠による建築作品も多い。次の世代では内藤廣による《牧野富太郎記念館》(1999)、《JR高知駅》(2008)も見所と言えるだろう。個人的にはセルフビルドの集合住宅《沢田マンション》(1971-)や林雅子による小品《海のギャラリー》(1966)に出会えたことも収穫であった。現代建築以外にも、イサムノグチ庭園美術館、外泊の集落、鳴門の渦潮、室戸岬、道後温泉本館、内子座等、旅の見所は数え上げれば枚挙に暇がない。ぜひ足を運び、隠れた名建築をそれぞれの視点で見つけ出してもらいたい。



[撮影者:増田忠史(増田建築計画事務所代表)]

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