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150 タイ[2]

150 タイ[2]

2012年の夏、JIA(日本建築家協会)沖縄支部が主催するタイ視察ツアーと第2回タイ百年市場再生保存ワークショップに参加した際の写真を紹介させていただきたい。
バンコク・スワンナプーム国際空港に降り立って早々に、予想を超える現代的な雰囲気に飲み込まれてしまった。空港内は人でごったがえし、膜と鉄とガラスが用いられたリニアな抜けのある空間であった。国の玄関で、はやくもタイの元気の良さを見せつけられてしまったのだった。
バンコク市内も活気に溢れていた。市内には、現代的な大きなデパートやオフィスビルが立ち並び、それらの建物群周辺には、屋台があり、RC造の集合住宅が多く建っていた。夜になると、オフィスビルから仕事を終えたサラリーマンがぞろぞろと現われて、屋台やバーを楽しんでいる風景からは、経済成長を目指すアジアの夜を感じることができた。
そんな賑わう街にも、王宮(グランドパレス)、エメラルド仏寺院やワット・アルンラーチャワラーラームといった歴史的建造物がたたずむ。それらの様式は、インドや中国から影響を受けながら育んできた独自の様式であり、豪華絢爛であった。寺院などの利用者は観光客だけでなく、タイ人の9割以上が仏教徒であることから、日常生活でタイの人々は寺院に行きお祈りをしているそうだ。賑わう街の空間から抜け出し、静寂な空間でお祈りをするタイの人々の生活を垣間見た。
視察先のひとつとして、バンコクから2時間くらい車で走ったところにあるカンタナ・インスティテュートに向かった。目的は、タイの若手建築家ブーンサルム・プレムサダ氏が設計した建築を見に行くためだ。彼の建築は、その土地の周辺でつくられるレンガを用いて壁を作り出している。レンガの使い方を新たに提案し、補修工事の際は、そのレンガを使うことで地元産業に貢献することに成功していた。また、壁はジグザグの形をなしており、所々にヴォイドが設けられ、それらは窓になったりイスになったりと、人々の行為を誘発していた。そうした彼の建築は、周辺地域との関係を築き、持続しながらも人々に新たな建築の使い方を示す奥行きのある建築であった。
今回の旅を通して、活気あふれるタイを感じるとともに、タイの若手建築家の建築に出会うことができ、また近い将来、タイに足を運びたくなる旅となった。



[撮影者:森本悠義]

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