PHOTO ARCHIVES

148 イギリス中部・南部

148 イギリス中部・南部

2010年の春にイギリスを自転車で旅行したときの写真である。ロンドンを出発してオックスフォード、南の海岸沿いを西にいきプリマス、中部のカーディフ、リヴァプールと進んだ。
自転車の旅行は、バスや電車の旅行とは違った風景の印象をつくる。風景の印象というのはDVDのチャプターが集まってできたようなもので、チャプターは記憶を引っ張りだすときのスタート地点になる部分だ。当然、バスや電車だと、強烈に残る風景でもない限り、街の中にしか覚えていることがない。東京で地下鉄に乗ると駅のあいだの風景が頭の中でくっつかないように。街と街のあいだの風景のチャプター──ロードサイドエリアにいつのまにか変わっていくこと、アップダウンが激しい道、工場地帯に入ってしまっていて巨大なトラックが何台も真横を通り過ぎる、退屈な団地の風景──自転車の旅行はそういう風景の印象をつくるチャプターが増える。
風景の印象と建築の関係は「ストリートビュー」である程度確認できる。訪れたいくつかの建築は、かたち、素材感、空気感が周りの風景の印象とあっている。リヴァー&ローイング・ミュージアム、エデン・プロジェクト、テート・リヴァプールは"ググって"ストリートビューで近くを歩いてみると周りの風景の印象と建築が頭の中でピタっとくっつく。
その中でも丘の上の教会は強烈な風景のチャプターであった。南海岸にあるということしか覚えていなく教会の名前も覚えていない。ストリートビューで南海岸を少し走ってみたが、結局みつからない。しかしみつからなくてもいいやと思うくらい素敵なところである。



[撮影者:森田恭平(大同大学)]

→ 「公開の原則と著作権について」
このエントリーをはてなブックマークに追加

前の記事:149 韓国[2]
次の記事:147 北海道
Photo Archives|五十嵐太郎

INFORMATIONRSS

SPACE DESIGN TOOL BOX VOL.1 「空間デザインの道具箱」(渋谷区・11/21)

「空間デザイン」をもっと面白くするための道具や知恵を集めて、共有したい! 働く空間は、オフィスだけ...

保存再生学特別研究会「20世紀建築遺産の積極的保存活用に向けて」(千代田区・11/9)

都市内には、日々使い続けられている20世紀建築が多数存在するが、それらの保存活用における課題、それ...

上妻世海『制作へ』刊行記念トークイベント 上妻世海×門脇耕三×木内俊克(千代田区・11/30)

『制作へ』の表題論考「制作へ」は一種の身体論であり、身体拡張論である。制作を通じて身体を〈作品〉...

分離派100年研究会 連続シンポジウム第5回「分離派登場の背景に見る建築教育と建築構造」(文京区・11/3)

分離派建築会(1920年 東京帝国大学卒業・結成)を、日本の近代建築におけるモダンデザインの鼻祖と...

東京大学HMC企画研究「学術資産としての東京大学」/シンポジウム「本郷キャンパスの形成とそれを語る学術資産」(文京区・10/28)

本シンポジウムでは、2018年6月に出版された東京大学キャンパス計画室編『東京大学本郷キャンパス――...

ケンチクトークセッション「都市のパブリックをつくるキーワード」(港区・9/24、11/18)

建築家が公共的な建築に取り組むとき、どんなことを考え、何を理想としているのでしょう。 1985年に...
建築インフォメーション
Twitter Feed
ページTOPヘ戻る