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141 香港

141 香港

2011年12月。東北地方の被災地支援の一環として、アジア最大級のデザインイベントである「Business of Design Week(BODW)」に招待された。香港はアジアを代表する都市のひとつであり、東京都の約半分の面積に東北地方とほぼ等しい数の人々が生活をしている。そうした世界有数の高層・高密度な都市のなかでは日本では考えられないほど細いプロポーションのビルや建築学生の設計に見られるような隙間を活用した空間の住みこなしが見られ、都市の活力と魅力が視覚化されていた。一方で、エレベーターを持たない高層マンションなど、都市の新陳代謝が間に合わず、時代に取り残された建築が問題化しているのも明らかであった。中心地である香港島から九龍に渡ると表に表われる華やかさと対照的な寂れた裏路地に垣間見える生々しい生活感が印象的だった。
BODWでは毎年異なるパートナー国を定め、その国を中心としたプロダクトや建築のデザインを紹介している。2011年のパートナー国はドイツであり、展示内容には洗練された工業デザインが中心となっていた。また、若手芸術家や現地の建築学生の作品も扱われている。プロダクト・デザイナーのディーター・ラムスら著名人によるシンポジウムも開催された。3日間の会期の最後を飾った坂茂による被災地でのプロジェクトの紹介は建築が現実に示した成果として広く関心を集めていた。
今回の訪問は短期間であり展示の鑑賞が主ではあったが、香港の人と物の持つ熱量を肌で感じ圧倒された。いくつかあげた写真からその一端でも感じていただければ幸いである。



[撮影者:江川拓未(東北大学大学院)]

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