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129 京都

129 京都

「地元建築家がガイドする建築」という住宅雑誌の記事の依頼で2010年春頃に撮影を行なった。今回は街に呼応するような建築としてとり上げたものをベースに構成している。
海外の建築家を京都を案内するときにあえて一言で説明する、京都には中心地がないと。近代都市なら旧市街辺や交通・交易の中心地(駅など)周辺が商業エリアとして栄えたりするが、京都には歴史的コンテクストや地理的(盆地や平安京のカルテジアングリッド)な要因で一極集中することがない。つまりいろんな場所にゲリラ的に機能が分散しているという感覚がある。烏丸通りのビジネス街、デパート、アーケード街の河原町などの特性はある。しかし、京都の独特なところとは職住一体型町屋建築のプログラムのようなグリッド全体に万遍なくさまざまなプログラムが広がっているというところだ。バスや地下鉄でなく、徒歩や自転車が最適となる距離感でエリアが結ばれ独特の空間のつながりができているのではないかと思う。ゾーニングされた街より奥行きがあり、知らないエリアを歩いていけば新しいプログラムを見つけることになる。そういった意味でエリアに自己完結してしまわない建築こそ京都という土地にふさわしい。おもにそのようなアクティヴィティを生みだすような建築を中心に構成した。
一方で、平安京のグリッドを外れる周辺へのスプロールの興味深い事例について述べたい。植物園が片側を支配する北山通りは高松伸によるいまはなき《Syntax》や《Week》などがある。まわりに田んぼが残っていたコンテクストですら凛とした建築によって周囲にある種のデザイン的な雰囲気を醸し出していた。以降に建つ建築に影響していくような都市的な力があったことは特筆に価する。

[撮影者:竹口健太郎(アルファヴィル代表URL=http://a-ville.net/)]

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