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121 鎌倉

鎌倉市は南を海に、東・北・西を山に囲まれた横浜市の南に位置する都市で、源頼朝によって1192年に鎌倉幕府が開かれた都市として有名である。その起源は、幕府が開かれる約一世紀前、前九年の役終結の翌年に頼義が鶴岡若宮として現在の鶴岡八幡宮の前身を勧請したことにあると言われている。 幕府を開いた頼朝は、当時、由比ヶ浜にあった鶴岡若宮を現在の地に移し、これと由比ケ浜を結ぶ若宮大路を中心に街を発展させた。もっとも、鎌倉が本格的な都市として発展したのは、観光地として人を集めるようになった昭和以降のことである。そのため、鎌倉観光の中心・鶴岡八幡宮への参道である若宮大路では、 近代に立てられた洋館や教会、観光客向けの土産物屋や飲食店が目立っている。
鶴岡八幡宮は若宮大路の北端に位置しており、日本三大八幡宮のひとつと数えられる。鮮やかな朱色の構造物と、そこに施された山吹色や緑色の装飾が織りなす見事なコントラストが目に心地よい。現在の八幡宮本殿は1828年に徳川家斉の時代に再建された代表的な江戸時代初期の建築で、その様式は流権現造と呼ばれる。
三方を山に囲まれているという地理条件のため、市内には数多くのトンネルが存在する。歴史都市として名を馳せる鎌倉には、鎌倉大仏を有する高徳院をはじめとする多くの寺院や神社が点在しているが、実際に市内を散策してみると、点在する建築群がトンネルや小道によって繋がれているという印象を受けた。
街の西側に位置する鎌倉文学館には、鎌倉ゆかりの文学者の作品などが保存・展示されている。文学館の建物は旧前田候爵家別邸として使われていた明治時代の洋風建築で、館内随所にアールデコ様式のデザインを見ることができる一方、日本らしい切妻屋根をしており、青色の屋根瓦が特徴的である。
またおもな近代建築としては、鶴岡八幡宮境内にある神奈川県立近代美術館があげられる。設計者はル・コルビュジエに師事したことで有名な坂倉準三である。坂倉はピロティを用いることで周囲の自然との調和をはかった。二階部分は前に広がる源平池の上に大きく迫り出しており、池に浮かぶような外観が特徴的である。



[撮影者:吉田民瞳(東京工業大学第6類)]

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