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特集:201301 2012-2013年の都市・建築・言葉 アンケート<

木村浩之

●A1
個人的なことで恐縮だが、2012年5月、子どもがうまれた。小さな段差が、家が、道路が、駅が、都市が、人混みが、騒音が、そして将来が、すべて異なった様相を呈して迫って来る。いまだそのショックを克服できていないのかもしれないが、以前の認識には戻れないのは確実だ。建築都市環境のあるべき姿の奥行きに、そして公共という言葉の意味の幅の広さにあらためて気づかされ、強く自身の不勉強さを思い知らされた。

●A2
バーゼル時計市やアート・バーゼルなどが開催されるバーゼルメッセの増築が部分竣工する。すでにヘルツォーク&ド・ムーロン設計のギラギラしたファサードが立ち上がり、異様な雰囲気を醸し出している。いや、新しい都市認識をつくり出している。この巨大モニュメントは、人口18万人足らずのコンパクトシティが国際都市としての地位を揺るぎないものにするための戦略のひとつでもある。それがどのようにバーゼル市民と「世界」に受け入れられていくのか、そしてどのような他の都市戦略が追随していくのか、見守っていきたい。オープニングイベントは春に開催される時計市だ。

●A3
2012年12月、衆議院総選挙にて自民党圧勝、政権奪還。政治にいままで以上に復興の何ができるのか、期待とともに注視したい。
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