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特集:201101 2010-2011年の都市・建築・言葉 アンケート<

中村竜治

●A1

石上純也《雨を立てる》

「建築のあたらしい大きさ」展(豊田市美術館 2010.9.18〜12.26)

小さいころ家の近くにこれと同じ構造を持った電波塔があったのを思い出しました。そんな当たり前な形と雨や雲の粒の大きさとの出会い。雨や雲の粒の大きさを日常生活で感じるのはなかなか難しいですが、その大きさを使って実際にものをつくることによって、今まで見えなかった、知らなかった世界を見せてもらいました。(ほぼ見えないのですが)。地球の未だ見ぬ美しい世界を見せてくれる「ナショナル・ジオグラフィ」を見ているようでした。建築の視点を大きく変えてくれると思いました。

「建築のあたらしい大きさ」

●A2

西沢立衛《熊本駅東口駅前広場》

希に見る純粋な屋根。《豊島美術館》もそうですが、最先端の建築は限りなく素朴に見えるんだなと思いました。2011年は暫定形の竣工で、最終形が見れるのは2018年ですが、最終形が完成したとき、この建築が山や川や雲のような自然環境のように感じられるのではないかと期待しています。建築が敷地境界線内で完結することなく、それを超えて街とつながっていく存在であって欲しいという考え方を実現すると思います。
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