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特集:200912 ゼロ年代の都市・建築・言葉 アンケート<

中村竜治

妹島和世建築設計事務所《梅林の家》2003.12

「隣の部屋も外と見なして間仕切壁に窓を開ける」と外壁と間仕切壁の区別がなくなり、外と中の区別がなくなっていく。てっきり壁を透明にしていくことで実現されるのだろうと思っていたことが、いわゆる壁と窓によって実現した。「建築は限りなく透明になって消えていくことが一番いいのでは」という問にひとつの答えを出してくれた建築だと思った。

石上純也建築設計事務所《神奈川工科大学 KAIT工房》2008.1

「均質な空間は完成していなかったんだ」と思った建築。だいぶ昔に均質な空間は完成したことになっていたはずなのに、そこで使われていたグリッドというものは俯瞰すると均質だけれども、アイレベルでは均質な空間をつくれていなかったんだと気付かされた。そして、完成した均質な空間は心地良いものだった。
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