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特集:200912 ゼロ年代の都市・建築・言葉 アンケート<

村上祐資

『百年の愚行』(Think the Earthプロジェクト、2002)

京都議定書発効(2005)

バックミンスター・フラー展(神奈川県立近代美術館ほか、2001〜2002)

この10年間は、人類が犯した前世紀の失敗、そして地球の資源は限りあるものだという認識から、なにを学びどのように生かしていくのか、その方向性を模索するための10年間だったのではないだろうか。建築にとってもそれは同様で、2001年にバックミンスター・フラー展が開催され、フラ−の業績や哲学に再びスポットライトが当てられたことは、その象徴的な出来事であったと感じる。

『百年の愚行』

世界測地系採用(2002測量法改正)

Google Earth(2005)+Google SketchUp(2006)発表

2002年の測量法改正によって、国土地理院発行の地図が、これまでの日本測地系から世界測地系へ移行されることになった。これはここ数年に普及してきたGPSやGIS技術に本格的に対応するための措置である。GPS、GISは今後両技術が融合されることで爆発的な利用が進むことが予想されている。建築情報もCADを介して、これらの技術との融合が進めば、近い将来GPSを利用した無人施工や安全管理などが実現されるだろう。
またGoogleが発表した、Google EarthとGoogle SketchUpのフリ−ソフトの組み合わせを利用すれば、簡単にGPS+GISとCAD情報の橋渡しを行なうことも可能だ。まだ実務レヴェルで使用するには心もとないが、順調にバ−ジョンアップが進むことでいずれ問題は解決されるだろうし、なによりもGoogle Earthが抱える世界4億人とも言われるシェア数は大きな魅力だ。建築のつくられ方が根本から変わりうる契機となる出来事だろう。
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